高山羽根子 『うどん キツネつきの』

うどん キツネつきの (創元日本SF叢書)



パチンコ屋の屋上で拾った奇妙な犬を飼育する三人姉妹の人生を繊細かつユーモラスに描いて第一回創元SF短編賞佳作となった表題作、郊外のうらぶれたアパートで暮らす、多言語の住人たちの可笑しな日々「シキ零レイ零 ミドリ荘」、十五人姉妹の家が立つ孤島を、ある日見舞った異常事態「母のいる島」、ウェブ上に出現した、謎めいた子供たちの日記から始まるシュールな冒険 「おやすみラジオ」、ねぶたの街・青森を舞台に時を超えて紡がれる美麗な幻想譚「巨きなものの還る場所」の全五編。新時代の感性が送り出す、優しくて可笑 しくて不思議な、家族と仲間の物語。 


高山羽根子 『うどん キツネつきの』読了。
第一回創元SF短編賞佳作。


完全にしてやられた。

参りましたというほかない。
もう一番最初の、表題作「うどん キツネつきの」のオチで
完全に仕留められちゃった感。ばきゅん!


あまりに普通の、淡々とした日常が、ふとした瞬間にぐにゃっと歪む。
その「歪み」も、少しだけギクリとさせられるものだったり
ひたすらバカバカしかったりテイストは色々なんだけれど、
とにかく、ある瞬間にポーン!と別の次元へすっ飛ばされる感じが快感!

特に「うどん キツネつきの」のオチに関しては、
<ネタバレ>エジプト展でカノポス壺を実際に見た後だったので、
もうビジュアルがありありと浮かんでしまって、その脳内イメージの
シュールさにしばらく現実世界に戻ってこれなかった</ネタバレ終わり>



高山さんは、酉島伝法さん、倉田タカシさんの3人でやってらっしゃる
幻想旅情リレー書簡集「ゆきあってしあさって」
高山さんのターン「21通目の手紙(高山羽根子より)」の、
“お金という概念がなく、貨幣の代わりに踊りを踊る国”というお話が
 とてもステキ(*⁰▿⁰*)

高山さんの面白いところは、「お金の代わりに踊り」なんていう、
ファンタジーな設定を持ってきておいてから、
「でもベテランじゃない店員には踊りの価値がわかんないから
若い店員は専用スカウターを使う」って流れになるところだよ!!!
なんでそこでスカウターwwwwwww

このシュールさと誰も思いつかないようなネタの飛躍の仕方、
九井諒子さんが好きな人はきっと高山さんにハマるんじゃないかと。



Twitter文学賞の国内篇、ギリギリまで悩んでこの短編集に投票しました。
もっともっと話題になっていただいてバンバン売れていただいて
執筆依頼が来ちゃって来ちゃって困るわ的立場になっていただいて、
もっと!もっと読みたいんです!!読ましてお願い!!









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