雪舟えま 『プラトニック・プラネッツ』

プラトニック・プラネッツ (ダ・ヴィンチブックス)


漫画家志望の住吉休之助と暮らす、ロボットペットメーカー社員の二十四軒すわの。おとむらいの儀式で歌った晩、フューチャークラシコ葬祭社の荻原楯と出 会ったことから、すわのの運命が回りはじめた…ほんとうの願い、大すきだった人と離れて進む道、団地から宇宙の果てまできらめく想いの炎。心がすっきり、 楽になる、世界を見る目が変わる小説。 


歳を重ねるほど、恋だとか運命だとかを直球で投げられるとこっ恥ずかさと胡散臭さに引いてしまうんだけど、雪舟さんの描く恋とか運命は、リリカルかつコミカルで、びっくりするほどすとんと受け止められてしまう。

主人公のすわのが「運命」を感じて、いくつもの決断を立て続けにしていくさまは、どこか淡々としているのに「ときめき」とかいいようのない不思議な昂揚感があってどきどきした。

『バージンパンケーキ国分寺』で、非処女が通る時のみ鳴るドアベルがあるパンケーキ屋っていう設定に度胆を抜かれたが、今回は全体的に未来っぽい設定で、特にお葬式が現代のそれとは全然違っていてすてき。

屋上で飲めや歌えの大騒ぎ、歌とともにお別れ、飛行船の中で焼かれて、場合によってはそのまま散骨。
こういうの、いいなあ。


楯くんと休之助っていう二人の男性が出てくるんだけど、もう、このふたりがビジュアルからたたずまいから、何からなにまで超魅力的で!
休之助のマンガ読んでみたいなああ。
雰囲気的に、IKKIっぽい感じかな~と想像してみたり。


恋と運命と、生命と宇宙と団地と飛行船!
読んでる間、ずっとしあわせで、ふわふわ浮いているようなかんじだった。
読み終わったあとも、何かちょっと体が軽くなったような、デトックス効果のあるお話だった。
読めて良かった。




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