ミシェル・ウエルベック 『ランサローテ島』

ランサローテ島


カナリア諸島のランサローテ島。地震と火山の噴火によって破壊された荒涼たる大地。赤、黒、薄紫の岩場に生える奇妙な形状のサボテン群。20世紀最後の年の1月、4人の男女がそこで出会う。自由とカルトをめぐる物語。著者撮影の写真83点収録

第4回Twitter文学賞・海外篇2位のミシェル・ウエルベック。
かなり期待して読んだんだけど、残念ながらわたしの読解力では面白さが理解できなかったー。

主人公の、シニカルで厭世的な語りで描かれるランサローテ島の情景も、そこで出会う旅行者とのドラマも面白かったんだけど、終盤の予想外の展開に、なにを表現したかったのかよくわからなくなってしまって。

前半の80ページほどは著者が撮影した島の風景が載っており、この写真といい小説の描写といい「果てしなく荒涼たる大地と奇妙な形のサボテンだけの島」というイメージだったが、
観光向けのランサローテ島ページなどを見ていると、幻想的な地形と火山・洞窟が見どころの美しい島として紹介されているので、つまりミシェル・ウエルベックという作家のフィルターを通した独特の世界観を楽しむ作品なのかな。

いずれにせよ、一つだけ確かなことがあった。リュディの身に起こったことは、私たちのだれの身にも起こりうることだった。もはやだれも安全ではなかった。いかなる社会的ポジションも絆も、もはや確かなもとのは言えなかった。私たちは何が到来しても、何が破壊されてもおかしくない時代に生きていた。 ―――― (p58)

ここらへんが、ミシェル・ウエルベックという作家を端的に表してるような気がした。



読んでてひとつ気になったんだけど、 ラクダってそんな凶暴なんですかw 



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