彩瀬まる 『あのひとは蜘蛛を潰せない』

あのひとは蜘蛛を潰せない
彩瀬 まる
新潮社
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大晦日・積み本トライアスロン1冊目。
彩瀬まる 『あのひとは蜘蛛を潰せない』読了。

私って「かわいそう」だったの? 「女による女のためのR‐ 18文学賞」受賞第一作! ずっと穏やかに暮らしてきた28歳の梨枝が、勤務先のアルバイト大学生・三葉と恋に落ちた。初めて自分で買ったカーテン、彼と食べるささやかな晩ごはん。なのに思いはすぐに溢れ、一人暮らしの小さな部屋をむしばんでいく。ひとりぼっちを抱えた人々の揺れ動きを繊細に描きだし、ひとすじの光を見せてくれる長編小説。

アラサー独身(処女)、母親の呪い、実家からの自立。
主人公を取り巻く状況が非常にリアルに描かれていて、
性格や環境が梨枝と全く違うタイプの女性でも、
なにかしら共感を覚えるところはあると思う。

『しろいろの街の、その骨の体温の』ほど心を抉る切れ味はないけど、
職場の空気とか、ずっと年下の三葉くんとの距離感だとか
母と二人でいる実家の閉塞感とか、そういう空気が絶妙に息苦しく、
その分、梨枝が変化をしていく後半がすごく爽やかに感じて面白かった。

山内マリコさんと同じく、R-18文学賞出身者は当たりしかない感じ。
窪美澄さんも評判いいですね。今年こそ読もう。


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